2022年ロシアに来てから今らへんの近況
前回のブログは日本めちゃ楽しかったウェ〜イからの夏休み明け2週間で白鳥全幕を!?で終わりましたね
なんの冗談かと思ったのですがやっぱり本当だったようで、休日も返上してリハーサルに明け暮れました
黒鳥は何年か前に踊ったことがあったしモスクワコンクールでも踊ったばかりだったので、オケ合わせを含めて3回しか練習しませんでした
出来栄えとしては…もちろんもっと時間があればもっと良くできたとは思います
なにせ2ヶ月弱ほとんどレッスンもせず日本で遊び呆けていたので、白鳥デビューを終えてからもしばらく体の調子が戻らなかったくらいです
また機会があれば今度はしっかりリハーサルをして踊りたいです
私、先生、先生、そしてあのミハイル・ラブロフスキー!
秋にラブロフスキー版ロミオとジュリエットの初演があったためブリヤートに来ていました
お世辞だろうけど、よく踊れているといってくださり、その後のロミジュリのリハの時もアドバイスや演技指導についてたくさんお話ししてくれました
白鳥の後はいくつかコンサートがあって、スパルタクのアダージョを踊りました
モスクワコンクールで踊るためにリハしていたので踊る機会があって嬉しかったです
あのイントロを聞くだけで心が震えて泣いてしまう…
現在の世界情勢的にあまり大声で言うことではないと思うのですが、やはりロシアバレエの黄金期であった当時のソビエトのバレエダンサーたちの踊り、作品は必ず後世にも残していくべき芸術だと思います
そもそも戦争と芸術や文化をあわせて考えるなという意見も、またその反対意見も私は理解できるのです
当時の冷たく苦しい時代があったからこそあの世代の偉大なバレリーナたちの踊りに魂が宿ったのだと思う
ロシアのバレエが9年間の学校教育、さらに教師になるための大学、そして何100人もの従業員を抱える劇場を当たり前にようにしているのも政府の支えがあってのことですし
今のバレリーナにその輝きがないというわけではありませんし、素晴らしいバレリーナはたくさんいます
ただ現在にも名が残っている伝説級のダンサー、振付家たちのほとんどがソビエト時代の人たちであるのも確かで、だいたいがワガノワ卒ですね
元来フランスバレエ信者の私がそう思うほど、バレエ界において必ず継いでいかなければならないとおもいます
話がずれた
ロミオとジュリエットの初演に向けての準備中はいろいろとしんどかったです
あまり書きたくないのでぼかしますが、やはり戦争関連の問題で劇場もゴタゴタしていました
その頃私は就労ビザの取得のための健康診断でなぜか性病検査にひっかかりブチ切れながら再検査を受けました
女性の身体の疲労度によって自分のもつ細菌が…とかいうのでなく思い切り性交渉によって感染するとかいうタイプのものだったので…帰宅後の彼との修羅場は…察してください…
投げましたね、手当たり次第
結局は他人の検査結果と入れ替わっていたというロシアンクオリティな結末でしたがそのせいで彼の体に青たんができたと考えると訴えたいくらいでしたね
彼も念の為に検査をさせられましたし
こういった間違いは新シーズンの時期に町中の外国人が大量で検査に押しかけるので、よくあることなんですね
この再検査の前日にハバロフスクから領事館の方が訪問してくださっていて、せっかくのお食事会だったのに食事制限のせいでお酒も飲めず
これなら食べられるかな?と配慮していただいて本当にありがとうございました
無事住民登録も就労ビザの手続きも終え、ロミジュリの初演も平穏な気持ちで迎えることができました
2年ほど前にネオクラシック作品としてロミジュリの初演をする、と監督から言われた時は心のどこかでネオクラシックじゃなくて古典がいいなあと思っていたので、今回古典中の古典のラブロフスキー版になって良かったです
その時に一緒にロミオとして踊る予定だったいつものパートナーはコンテなどの現代舞踊も上手なので余計にプレッシャーでした
ジュリエットやジゼルなどの恋に恋するような少女役は本来の性格はともかく自分に合っているとわかっているので、これからももっと役への理解や試したいものを深く掘り下げていきたいです
顔芸
お客様の中にも、私が踊る日をわざわざ選んでチケットを買ってくださる方々がいてとても嬉しいです
劇場の関係者も知人や親族に私が踊る日を観に行くようにとおすすめしてくれるときいて、本当にバレリーナ冥利につきます
ありがたい
ロミジュリのすぐあとは子供向けバレエの初演(また初演!)があったのでまたもや忙しかった
合間にドンキの公演もあり、初めて3幕の友人のVAを踊りました
最初の出の音取りをトチりましたがまあわからんやろ…
12月始めにはまたコンサートがあり、私はバヤデルカの影の王国のニキヤを踊ることに
劇場のプリンシパルダンサーの勤続何周年記念のコンサートで、そのダンサーとバヤデルカを踊るのは2回目でしたが、なにせ自分のコンサートなのでバヤデルカ以外にも5曲ほどパドドゥやアダージョを踊っていて私と踊る頃には疲労困憊といったかんじでした(あまり若くないし…)
さらに彼から風邪をうつされて本番私は発熱状態で踊ることに…
あんなにしんどい舞台は初めてだったかもしれない
ピルエットをするたびにめまいで視界が真っ白に
子供向けバレエ 雪の女王はブリヤートのバレエ学校卒業の振付家が作ったもので、初演はエカテリンブルクだったはず
私は結構お気に入り
ユーモアがあるしこまごまとした振り付けも面白いのでカウントなどは難しいですが子供向けにしては見応えあったかと
年末年始はいつも通りくるみ割り人形の公演
皆が初日踊っている間私は孤児院でくるみのアダージョを踊っていました
翌日の夜公演、翌々日にも昼に公演があったので少し疲れたのですが全て無事に終了、慌てて買い物や大掃除を済ませ新年を迎えました
新年明けからすぐにくるみを踊り、そこからは諸事情で公演を控えて自宅でゆっくりしています
なかなか思うように体を動かすことができませんが、今の自分にできることを考えて、オンラインバレエレッスンなどを始めてみました
まだ始めたばかりで右も左も分かりませんが、よければご参加ください
今のところバーレッスンの講座しか掲載していませんが、希望によってVAなどもみたいなあと思っているのでお気軽にお声掛けください
ストアカというところでレッスン希望の方をお待ちしております
システムがまだよくわかっていないのですが、Instagramやここでもメッセージかコメントしていただいたら誘導できますので
(始めたばかりでまだ講座公開申請中っぽいので受付ができるまで時間がかかるかもしれません)